日本音楽学会とは– 日本音楽学会 –

 日本音楽学会(Musicological Society of Japan、略称「MSJ」) は、音や音楽に関連するあらゆる研究・教育・実践に従事する者同士の連絡を密にし、日本における音楽学の発展をはかることを目的に、1952年に設立された学術団体です。現在、東日本支部、中部支部、西日本支部の3支部と海外あわせて約1,200人の会員を擁し、音楽学関係では国内最大規模を誇り、日本学術会議にも登録されています。

本会の主たる活動

機関誌・学術図書等の刊行および研究資料の作成

 機関誌『音楽学』は、現在年2回(10月と3月)発行され、会員の論文による最新の研究発表がなされるとともに、書評・紹介、全国大会などの報告が掲載されることにより、会員全体の情報交換の場となっています。また、機関誌のほかに、定期的に会報(年3回:5月、8月、3月)が発行され、また各支部はそれぞれのスケジュールで支部通信を発行しています。

研究会、研究発表会、講演会等の開催

 会員の研究発表・交流の場としては、年1回秋に開催される全国大会、各支部独自に年に複数回開催される支部定例研究会があります。自分の所属していない支部の定例研究会も自由にご参加いただけます。

研究調査

 本会は、国際音楽文献目録委員会(Répertoire International de Littérature Musicale、略称: RILM)の日本支部として発足した音楽文献目録委員会に委員を派遣し、毎年国内で公刊された音楽文献についての調査・整理を支援しています。

文献・資料の収集

 本会では「日本の音楽資料」調査委員会を立ち上げ、文化庁委託業務の一環として平成21、23~26年度に「「日本の音楽資料」のデータベース化のための調査研究」を実施し、その成果は、現在「近代日本刊行楽譜総合目録 洋楽編」データベースとして国立国会図書館で公開されています。

研究者の助成

 日本における音楽学の国際化に資するため、若手研究者が海外に出かけて行う研究発表を支援する「日本音楽学会国際研究発表奨励金」を住友生命保険相互会社の助成により設け、2012~2016年度の5年間、毎年総額60万円程度(選考に伴う諸経費を含む)を研究発表支援に充てています。また、「国際若手音楽学者フォーラム International Forum for Young Musicologists、略称:IFYM」を開催し、海外からの発表参加者の旅費支援なども行っています。

内外の学会との連携協力

 本会は国際音楽学会(International Musicological Society、略称: IMS)とも連携を深めており、1990年には同会のシンポジウム(SIMS 1990 OSAKA)を国際音楽学会と共同開催したほか、2017年3月には、アジアで初開催となる同会の第20回大会(IMS 2017 TOKYO)を東京藝術大学と共同開催した。

その他本会の目的を達成するために必要な事業

 国内の藝術学関係の他学会との交流、情報交換を密にするため、藝術学関連学会連合(略称:藝関連)に加盟し、毎年開催されるシンポジウムにも会員をパネリストとして派遣しています。