ご挨拶金澤正剛 (日本音楽学会会長) |
日本音楽学会は今年2002年に学会創立50周年を迎えます。これを記念して2002年11月2日(土曜日)から4日間にわたりグランシップ静岡県コンベンション・アーツ・センターにおいて開催される、「音楽学とグローバリゼーション」と題する日本音楽学会創立50周年記念国際大会(IMJ2002)も、着々と準備が進められているところです。
大会においては、さまざまな講演、シンポジウム、ラウンド・テーブル、個人発表などが行われる予定です。国際大会ということを考慮して、大会第1日目の行事は日本語を、第2、3日目の行事は英語を公用語とすることになりました。また第4日目は、会員同士ばかりでなく、海外からの参加者との交流をより密にする機会を持つためのエクスカージョンを企画しています。
個人発表を公募したところ、30カ国170人あまりの方々から発表の申込がありました。これは主催者側の期待をはるかに超す喜ばしい反応であり、現在その対応に追われているところです。なるべく多くの方々にご参加いただき、意義深い内容の大会とするために、海外からの参加者を対象とした旅費補助の計画を進めるとともに、ひろく一般からの募金も行っています。
大会開催地となる静岡は、お茶と蜜柑の産地として有名ですが、以前は駿府の名で知られ、古代以来この地方の中心地として栄え、今川、武田、徳川などの大名の城下町として発展した、長い歴史を持つ都市です。一方グランシップ静岡県コンベンション・アーツ・センターは、JR東静岡駅に隣接した新しい施設で、国際会議にふさわしい会場です。歴史の町の新しい会場で、新しい世紀の初めに創立記念を祝うのも、象徴的と言えましょう。
海外からの参加者が予想以上に多いことが予測されることからも、会員各位は言うまでもなく、国内の研究家、学生諸君の参加を大いに期待する次第です。この大会を通して、音楽学の国際交流がより盛んになるとすれば、それ以上の喜びはありません。是非ともこの機会を大いに意義あるものとするために、皆様のご協力を心からお願いします。
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